第1章:挑戦の前に立ち止まる大人たちへ
皆さんには、夢や目標はありますか?
やってみたいことはないですか?
けどいざ一歩踏み出そうとした時、やりたいことが頭に浮かんだ次の瞬間、
「失敗したらどうしよう」
「気まずい空気になったらどうしよう」
と脳内に次々と浮かんでくる。
そして行動しようという気持ちにブレーキがかかり、やりたいこともできないまま、時間だけが過ぎていく…
これは人間としてしかたのないこと、人間の性質なんです。
我々は、良いことも苦しいことも日々たくさん経験します。それらを記録した脳は、次に何か行動したい時にそのデータから、
「こんな失敗があるかもしれない」
「ネガティヴな結果が生まれるかもしれない」
と危険を事前に察知し、自分自身を守ろうと行動を止めようとする。
自分自身を守ろうとする脳と、挑戦しようとする心のズレですね。
年齢を重ね、経験を積むほどこの傾向は強まります。
けれど、思い出してみてください。不安に思っていたことって、実際には起こらなかったことも多くありませんか?
だったら挑戦しないなんてもったいない。
「そんなこと言っても、勝手に不安になるんだからどうしたら…」
今回紹介する映画にその答えがあります。
皆さん、何かに挑戦したい時、頭に不安や心配が過ったら…この“モフモフ英国紳士”になってみるんです!
パディントンの純粋に直向きに目標に向かう姿には、あなたがもっと挑戦しやすくなるヒントがあるはず。

第2章:60年以上世界中で愛され続ける、くまの物語
『くまのパディントン』は、イギリスを代表する児童文学。
作家であるマイケル・ボンドが妻にプレゼントしたくまのぬいぐるみから物語を思い付き書いた作品が「くまのパディントン」。
1958年10月13日に1冊目が発行されてから60年以上に渡り150タイトル以上が出版。
アニメーション化され、今も尚、世界中で愛され続けています。
私も子供の頃家族で出かけた先に偶然クリスマスフェアがやっており、パディントンのぬいぐるみが売っており、両親にお願いして買ってもらった記憶があります。30年以上経った今も、そのぬいぐるみは、私の部屋に優しい表情で見守ってくれています。
そんなパディントンの実写映画化が決まりました!
「あの毛むくじゃらのくまがロンドンの街で繰り広げる珍道中…どうなる?」
とワクワクドキドキしながら公開を待ってると…2016年、愛溢れ、心温まる映画が完成し、日本でも公開されました。
ペルーに生まれ育ったくまの男の子は、おじさんやおばさんから聞かされたロンドンに憧れていました。数奇な運命が重なり、彼はロンドンへ向かう決意をします。
英語が話せるくまがロンドンへ辿り着くと、これまで生きてきたジャングルと異なる煌びやかな世界が広がっており、好奇心に目を輝かせる彼は、共に暮らすことになるブラウン一家と出会い、失敗や成功を繰り返しながら、ロンドンの生活に馴染んでいく…
当時仕事で疲れがたまり、ただただリラックスしたい、癒されたい気持ちでこの映画を観てみると…パディントンの好奇心でワクワクする姿や紳士的な振る舞い、おっちょこちょいなところに笑い、心が癒された…だけでなく、果敢に敵に挑む姿に胸打たれ、
「ファミリー映画っぽいけど、これめちゃくちゃいいやん!」
と刺さったんです。
30代男性も感動させる子供向け映画なんですよ。
そして続編は2018年に日本公開。
前作で楽しんだ映画『パディントン』の魅力がパワーアップ。
2作の映画で完全にパディントンの虜になった私は、3作目公開というニュースを聞き、期待が高まるばかり。
2025年5月9日、最新作が公開。
その初週末に観に行った私は、過去2作と同様に笑い、癒されると同時に、感動の涙を浮かべたことは想定外でした。
晴れてイギリス国籍を取得することができたパディントンは、育ての親であるルーシーおばさんに会いに行きます。老人ホームならぬ老人熊ホームに入居しているおばさんに会いに、家族全員でペルーへ。空港へつき、山を登ってやっとの思いで辿り着いた老熊ホーム。パディントンは家族やカバンを置いて一心不乱にホームへ入り、おばさんの部屋へ走っていきます。ただ、おばさんの姿がない…おばさんが残した地図をてがかりにパディントンはジャングルへ旅立っていきます。
果たしてパディントンは、家族は、ルーシーおばさんを見つけることができるのでしょうか。そして無事にロンドンに帰ることができるのでしょうか。
第3章:パディントンの純粋な心
パディントンに感情移入した私は、
「おばさんを見つけないと!」
という気持ちと同時に、
「どうやって見つける?ジャングルは広いのに…」
「数日ジャングルを彷徨うなら、水と食料は?」
「英国紳士なら持っておかないととご近所さんにプレゼントしてもらった傘、失くさない?」
「そんなにどんどん進んで、帰り道分かる?」
社会人経験十数年。経験を積んできたからこそ、あらゆるリスクが脳をよぎる。
それが大人の思考回路です。
でも、パディントンは違いました。
不安や恐怖よりも、「おばさんを助けたい」という想いが心を満たしていたのです。
しかしそんな私の想いは届かず(映画の中の世界と鑑賞者だから当たり前ですが)、パディントンは一心不乱に進んでいきます。
彼の心と行動は猪突猛進ならぬ、熊突猛進です。
もちろんブラウン一家も一緒に。
道中はトラブル、ピンチの連続…
しかしパディントンは泣き言を一切口にせず、しっかりとした顔で行動する。
「絶対ルーシーおばさんを見つける。ルーシーおばさんは困ってるはず、助けに行く」
という強い想いで彼の心も脳もいっぱい。
失敗しても立ち止まらず落ち込まず悔いず、すぐに切り替え次のアクションをとる。
「不安や恐怖よりも、目標を叶えるって気持ちが勝ってるんだろうな」
という彼の心と脳の状態に気づきました。
目標への想いが強ければ、脳が描く不安はかき消せる。
そして行動した先には、予期せぬ助けや奇跡が待っているかもしれない、私は気づいたのです。
経験値を積んだ大人の反対は、小さな子供。
彼ら彼女たちはどうでしょうか。
「遊びたい」
って純粋な気持ちだけで走り回ってません?
例えば段差に足を引っかけて転んで、怪我をして泣く…そこでやっと学びます。
大人なら最初から段差に気づいて対処ができるのに…
第4章:純粋な心から行動すれば見える景色
大人の皆さん。
仕事でも家庭でも、日々、そして長期に渡る目標や夢があるでしょう。
皆さんこれまで立派に生きて来られ、たくさんのことを経験した。
その経験値があるからこそ、素晴らしい閃きや人生を更に充実させるアイデアが浮かぶ。
一方で、経験値があるからこそ、その挑戦を前に不安や心配で頭がいっぱいになって躊躇してしまう。
経験値がある大人の反対、子供はどうでしょう。
「楽しい!」
「やってみたい!」
という気持ちにまっすぐ行動する。
時に失敗して、転んでけがして、泣くこともあるけど、行動して成功することもたくさん。
パディントンも、そんな子供目線で、子供の価値観で、生きています。
不安や恐怖よりも、好奇心いっぱいの目と達成したい気持ちで未来を見ています。
私たち大人も夢や目標、挑戦したいことがあるなら…パディントンになってみません?
あるいは子供の目線で世の中を見て、その目標に向かって好奇心全開で進んでみましょう!
じゃあ皆さんのなりたい姿に近づけますよ!
そして予期せぬ世界が見えたり、気づきに出会えたり…
最終章:映画から勇気を
現在公開中の『パディントン 消えた黄金郷の秘密』は、ファミリー向け映画です。
モフモフのこぐまが奮闘する姿に心癒され、笑ってください!
でもそれだけじゃありません。
不安や心配事に怖気づかず、まっすぐに挑む姿に大人の皆さんも励まされるはず。
あなたはこの映画を観て、一歩踏み出す勇気を持つヒントを得るでしょう。
そしてその気持ちを持って行動してみてください。
きっと、自分のなりたい姿や生活に近づくことができ、素晴らしい景色を目にすることでしょう。
映画って素敵ですね。
楽しみながら、人生をより素晴らしくするヒントを得られるから。
それではまた、次の映画紹介でお会いしましょう!
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